KOMA NOTE

”軽やかにシンプルに生きていく”考え方や実践をフリーランスの人材育成クリエイターがつづります。

コンサルタントはボケとツッコミのバランスが大切だ。

「最近、素直に反省したことがありますか?」

 

我が家のかわいい次男は1歳児。最近おもちゃの刀を振り回すようになった。無邪気に僕の叩いてくる。ぺしっ!と。なかなか痛い・・・。

 

さて、世の中の会社には、ロジカルなコミュニケーションを重視し、スパスパと物事をはっきりさせていく「明朗体質」な企業もあれば、物事をアレやコレやと感覚的に進める「曖昧体質」企業もある。それは人の性格同様、会社の社風であり個性だ。

僕のようなコンサルタントは、相手企業の個性を尊重しながらコミュニケーションしていく力が求められる。もちろん個性の否定なんてご法度だ。

 

・・・いつもそのはずなのだが、今日のプロジェクトミーティングは、プロとして反省点大ありだった。

曖昧を大切にする風土のクライアントの皆さんに、おもちゃの刀ではなく、恥ずべきことに言葉を振り回してしまったのだ。言葉とは扱い方を誤れば相手を傷つける刀にもなる。

 

お笑いに例えると、コンサルタントというのは主にツッコミの役割を担う。それを静かに期待されることが多い。しかし、鋭いツッコみだけでは相手はノってこない。同時に柔らかなボケも用意する必要がある。いい意味でバカさがないと愛されない。相手を愛し自分を愛されないと現実は動かない。これがコンサルタント歴16年の経験則。今日はボケが完全に抜けていた。。(ちょっとよく分からない例えかもしれないが)

 

いいボケとツッコミをするには、「待つこと(間合い)」が大切なんだよね。焦っちゃいけない。

 

いつの世も「正論」とは上から目線の速球となるもの。決して僕は上から目線で切れ味よろしく物事を語れるような大御所コンサルタントではないし、目指す芸風でもない。

 

改めて自分の役割を再認識。僕の役割とは一つの「正解」を投げることではない。

各々の知恵やアイデアをつむぎながらそこに関わる人たちとの「納得解」を一緒に創っていくこと。その過程が何よりやっていて楽しいし、コンサルタントという仕事のやりがいだと思っている。

 

帰りの新幹線、夕日を浴びる富士山を目にしながら、今日の自分のコミュニケーションの取り方を反省をしていた。一瞬、自己正当化しようとしていた自分に気づいた時、猛烈に恥ずかしくなった。あーまだまだ未熟…

今夜は素直に反省しよう。そして、明日は楽しくボケていこう。

次回のプロジェクトミーティング、楽しみにしていてください!

 

 

 

 

保留するという知性。

即断、即決ができる人に憧れませんか?

白か黒か、やるかやらないか、選ぶのか捨てるのか。瞬時に決めていく。できる人って感じがしますよね。

 

正直、僕は元来苦手です。「 夜ごはん何を食べたい?」と愛する妻に聞かれてスパッと答えられず、「・・なんでもいい」と一番男としてランクの低そうな返答しかできません。そんな自分が嫌になるときさえあります。一度「そうだな、カツカレーだ」と漢らしく即答してみたことがありましたが、カロリー半端ないとのことで即却下されました。。決断というのは難しいですね。

 

ただし、フリーランスという僕の立場は日々自分で決めていかないとなんにも前に進まないので、仕事では毎日がトレーニングのようなもの。いつも好評をいただく思考整理セミナーで行っている「紙メモ」の方法で僕自身も日々修練しています。

 

その上で、最近思うのは、物事にはあえて「保留する」ということも大事じゃないかということです。つまり、そこで決着をつけなくてもいいという許可をすることです。

 

仕事においては必ず相手がいます。相手は白といい、僕は黒という。そんなときに無理して決着をつけてもコミュニケーションのゴールにはなりません。
仕事も人間関係も明日も続くのです。自分の思い通りにしようと、そこでムキになって論破してもしんどいのです。自分も相手も。

 

メディアや書籍を出す有名な方の中にも、たまに見かけます。(あくまでその方の一面でしかないという前提ですが)固有名詞は控えますが、彼らに共通するのは、この世を敵と味方に分ける。「俺の言うことを分かる奴は味方、分からない奴はバカ」と二項対立で攻め立てます。徹底的にアンチ扱いにする。
わかりやすい例をひとりだけ挙げると、現アメリカ大統領。
先の選挙戦ではまさにそうでしたよね。敵と見るやいなや、ムキになって相手を論破する。そういう人は、わかりやすく賛否を得やすいが、反面もし僕のそばにいたらなんだか息苦しい。人間が狭くなっていく気がするのです。

 

今ここで決着をつけなくてもいい、というのは、決められない弱さや逃げではなく、保留するという大人の知性のひとつなんじゃないか。

そんな見方ができると、新たな知恵を生み出そういう余裕につながります。
その場が勝ち負けではなく、共に創ろうというクリエイティブで有意義な話し合いの場になっていくのではないでしょうか。

 

今日は、9・11アメリカにとってはとても大切な日。何事も起こらないことを願いつつ、僕にできることを今日も笑顔で行います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たった421円の道具で子供の集中力が高まる方法。

我が家の長男は、今春から小学校に入学しました。

毎朝勢いよく家を飛び出していく姿は微笑ましいものがあります。反面、いろいろ親の頭を悩ます問題も浮上して、改めて子育てにもクリエイティブな思考が必要だなぁと思うこの頃。

その問題の一つ。

 

集中が続かない問題。

 

食事でも勉強でも、椅子にジッとしていられないのです。息子が通う小学校では毎日宿題が出ます。ペーパー2枚程度なのですが、やり終えるまでとにかく時間がかかる。まず取りかかるまでダラダラ自宅の中を寄り道。私や妻が幾度となく声をかけ、ようやくダイニングテーブルへ(我が家はダイニングテーブルで宿題を行います)。しかしほんの10秒もしないうちに椅子を立ち、別のことを始めたり、トイレに行ったり・・・。

 

これまで注意し、諭したり、条件付けたりと北風やら太陽的にと様々試しました。それらの効果って瞬間瞬間はあるけど、長続きしないもの。

僕のもつありとあらゆるコミュニケーションテクニックを駆使してみましたが、のれんに腕押し状態ですわ。

ほんとうに子育てには正解がありません。そして人はアイデア尽きると、だんだん腹立ってくるわけで。(コノ、バカチンが!とのど元まで来ることも。。)

 

しかし、日頃プロとして人に何かを教える仕事をしている僕は、問題を最高のギフトと捉えたい。人はどういう時に集中できるのか、その環境とはなんだろう?と改めて考えてみました。

 

そういえば僕の場合、何かの企画提案やセミナーアイデアといった思考整理をする際、集中するためにある「道具」を必需品としていることに気がつきました。

自分にとっては当たり前すぎて、忘れていた。コレを試してみよう。

 

その必需品とは、、、

キッチンタイマー

 

知的生産をする際には必ず時間制限をもたせるのです。例えばこのアイデアは3分でケリをつけよう、と決めてから思考をスタートする。

 

適度な時間プレッシャーがあると、集中力が格段に変わります。夏休みの最終日の集中力、アレなんかそうですね。つまり時間の区切りを意識することで、「時間」の密度は濃くなるのです。

 

とにかく物事を考える際には視界の中にキッチンタイマーを置いておく。時間の制約がないと、人はいつまでもダラダラと考えてしまうものです。生産性を上げる道具として、キッチンタイマーは最適なのです。

 

この方法を、長男に試したわけです。

「この宿題は、3分でいけるかな?よーいスタート!」プチッと。

問答無用でタイマーを手元に置きました。よーいスタート!なんか子供ってこの言葉で動きますよね。

で、どうだったか。

 

 

笑っちゃうぐらい、絶大な効果がありましたよ。

時間内に終えたろ!と自然に思うのでしょう。見たことない集中力を発揮。時間内で終わると「シャー!」って叫び、時間内で終わらないと悔しそうなのです。

そして、最近ではこのドリルだったら2分だなとか主体的に目標を決めたりし始めてます。おぉいいじゃないか息子よ!

 

結論。あーだこーだ言う必要などなかった。

ただ、静かにタイマーをセットするだけでよかった。

 

今日、僕は仕事で岡山に行き、あるセミナーでキッチンタイマーを使います。

そういう時もあるからね、アマゾンで同じものを注文しといたよ。

これはパパからのプレゼント。

 

 

タニタ でか見えタイマー100分 ホワイト TD-384-WH

タニタ でか見えタイマー100分 ホワイト TD-384-WH

 

 

仕事上、いくつかのキッチンタイマーを試してきましたが、今のところコストパフォーマンスが良いと感じるのがこれです。 

「要はこれ」思考のススメ。

「とりあえずビール!」

居酒屋におけるおじさんたちの常套句ですよね。僕も思わず言ってしまいます。「とりあえず生!」

先日ある友人は居酒屋で「とりあえず焼きそば」と真顔で言ってたのには新鮮味を感じましたが。

先のことは考えずに「とりあえずコレ!」と言い切るあの瞬間、その後のアタマががゆるんでいく時間帯というのは、日頃のストレスや疲れが癒えてくるなんとも言えない開放感があるものです。

居酒屋における「とりあえず」という言葉には何か潔さや前向きな響きがあるように思うのは僕だけでしょうか。

 

しかし、仕事だと異なります。

 

「とりあえず打ち合わせを・・・」。

このフレーズがでたら、危険信号です。「とりあえず」という言葉を頻発するのは、その場で意思決定する気はない、且つ仕事の全体が見えていない表れです。

仕事って情報交換ばかりしていても何も進みません。何かやった気がしているだけ。みんなが時間を供出して集まる打ち合わせです。その場で意思決定する場にしないと、ただただエネルギーを消費するだけ、となります。

 

そんな状態をシンプルに避けるのはカンタン。

「要は何を決めるのか?」「これ!」

というゴールをいつも明確にする。明確にするというより、絞り込む感じです。打ち合わせや会議の最初に、「要はこれ」を絞る。要は、の部分からスタートするようにしていく。「要(かなめ)」となる本質を最初から押さえて共有していくと、5分で終わることだってあります。じゃ、お疲れ様。解散!

そんな打ち合わせや会議があってもいい。決めた後にリラックスして情報共有をしたっていい。最初に「要はこれ」思考でスタートしたらいいのです。

 

僕も仕事上、お客さまの会社に訪問して打ち合わせをすることが多くあります。ズバリ言うと、「とりあえず」の多い会社は打ち合わせや会議がやたら多く、「とりあえず」が多い人に仕事のできる人は•••、というのが実感です。

そういう場合、仲良くなったタイミングを見計らってそっと手渡すようにアドバイスしたりします。

 

振り返ってみてください。これまでの打ち合わせや会議の多くが、なにを決める集まりなのか、が結構ぼやけてしまっていなかったでしょうか。打ち合わせ後、妙な疲れや不毛さを感じることも多かったのでは。

 

「要はなんだ?」

いちばん大事な本質にフォーカスする思考は、打ち合わせや会議だけでなく、あらゆる仕事に通用する思考のきほんであり、毎日のトレーニングです。

 

もっと仕事をシンプルに、カンタンにしよう。

さぁ今日からの打ち合わせ、「要はなにを決める?」という問いからスタートしてみて下さい。

 

でも、1つだけご注意を。「要はなに?」これを夫婦のコミュニケーションで使うと、相手から瞬時に嫌われます。(相手にぶつけるのではなく、あくまで自分の思考整理に使うと効果的ですよ、自戒を込めて)

 

では今日もシンプルに、シンプルに。

 

プレゼンのきほん。

言いたいことは「ひとつ」にする。これがきほんです。

 

そのひとつを絞るのがムズカシイ?それは自分視点で物事を考えているからかもしれません。頭の中でアレもコレもと伝えたい欲がうごめくのです。アレもコレもとたくさん伝えても、ほとんど伝わっていなかったという経験ありませんか?

 

プレゼンは自分ではなく、いつも相手からスタート。「相手にとって、これは大事なことか?」このしつもんで判断してみましょう。シンプルに「ひとつ」が絞られるていくはずです。

 

もしも、です。

目の前の大切な人に、”たったひとつ”のことしか伝えられないとしたら、あなたは何を手渡しますか?どこか誰かからの借り物のコトバではなく、相手の切実さに寄り添う本心からの言葉をつむいでみましょう。相手はあなたの内なるコトバが聞きたいのです。

 

伝え方が9割・・と言われる世の中ですが、相手にとって大事な「ひとつ」を考える姿勢、本心からの言葉は伝え方以上に大切なきほんだと僕は思うのです。

 

 

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子供の夏休みも終わりました。我が子にはなかなか一言で終われない夏でした…僕もまだまだです。

 

 

反省ツール

「考えてみる」

大久保寛司 著/ 文屋)

 

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ほぼ毎日、ページをめくります。

人としてのあり方や生き方を優しく深い言葉で伝えてくれます。

いわば、僕にとって最高の反省ツールです。

 

ふだん本を読まないあなたにもスッと入ってくる内容が多いでしょう。

ちなみに本書のP119「心のとびら」は今のあなたに最高のヒントになるはずです。

ご参考までに。

 

※本書はもちろんアマゾンから購入できますが、よかったら「文屋」というHPものぞいてみて下さいね。素敵な本をたくさん出している長野県にある出版社です。

www.e-denen.net

風通し、いいですか?

組織力を決めているのは、個々人の力量もさることながら、一番大事なのは社長も含む、組織のコミュニケーション力である。近頃、「働き方改革」の潮流から生産性向上のテーマで相談を受けるようになってきた。僕が行うコンサルテーションではまず組織のコミュニケーション状態を聞かせていただく。こんな感じだ。

 

僕:「どなたか御社で一番新人の方とお話ししたいのですが・・・1分ほどよろしいでしょうか?あ、事務をされているAさんですね。1つだけ質問させてください。」

Aさん:「・・・はい、なんでしょうか?」

僕:「御社の社長は、将来この会社をどんなふうにしたいのでしょう?

Aさん:「さぁ、わかりませ〜ん」終了。

 

この組織の風通しの状態はいわずもがな。例えばこの状態で研修や制度の改革、システム導入を図ったところで、残念ながら成果はあまり期待できないだろう。生産性向上を図るには、ベースとして、人と人との関係性(コミュニケーション状態)を良くしていくことが大切だ。なぜならどんな仕事でも一人で完結する仕事はないから。あなたの会社もチームプレイでやっているはず。ちなみにこの会話になる組織のトップは、大抵こう言う。「何度も繰り返し伝えているんだけどなぁ〜」と。

 

コミュニケーションといっても、ただ話せばいいわけでない。僕なりの7つのポイントを示してみたい。

 

1 何を言ったかではなく、相手に何が伝わったか(要確認すべし!)

2 言葉の定義を合わせよう(曖昧コトバは会社内にたくさんある!)

3 情報共有の前に、実現しようとする価値を共有しよう(価値にフォーカス!)

4 わかったふり厳禁(つもり症候群、かなり多いっす!)

5 事実と解釈を分けて話そう(事実!事実!事実!

6 上司こそ部下にホウレンソウしよう(さすれば部下もやりやすくなる!)

7 ざっくばらんな雑談を推奨(歩き話、立ち話、連れションなど最適!)

 

組織のコミュニケーションとは、人の体で言えば「血液」にあたる。血液はドロドロだと病気になる。サラサラなのが健康につながる。組織も同様だ。

生産性向上の手段をアレコレ考える際にまずは、「ウチの組織って今、風通しいいのかな?」とリーダーは問うてみるべし。”どこかで血栓がないだろうか?”(大抵ある)誰が悪い、ではなく、「誰と誰の間」か、「どの部署とどの部署との間」か、そういった関係視点で風通しの様子を見てみよう。間に目を向けるのだ。

コミュニケーション力の向上こそが、生産性向上の基本であり、実は即効性もある。

この夏、「風通しサラサラ改革」ってどうですか?