「要はこれ」思考のススメ。
「とりあえずビール!」
居酒屋におけるおじさんたちの常套句ですよね。僕も思わず言ってしまいます。「とりあえず生!」
先日ある友人は居酒屋で「とりあえず焼きそば」と真顔で言ってたのには新鮮味を感じましたが。
先のことは考えずに「とりあえずコレ!」と言い切るあの瞬間、その後のアタマががゆるんでいく時間帯というのは、日頃のストレスや疲れが癒えてくるなんとも言えない開放感があるものです。
居酒屋における「とりあえず」という言葉には何か潔さや前向きな響きがあるように思うのは僕だけでしょうか。
しかし、仕事だと異なります。
「とりあえず打ち合わせを・・・」。
このフレーズがでたら、危険信号です。「とりあえず」という言葉を頻発するのは、その場で意思決定する気はない、且つ仕事の全体が見えていない表れです。
仕事って情報交換ばかりしていても何も進みません。何かやった気がしているだけ。みんなが時間を供出して集まる打ち合わせです。その場で意思決定する場にしないと、ただただエネルギーを消費するだけ、となります。
そんな状態をシンプルに避けるのはカンタン。
「要は何を決めるのか?」「これ!」
というゴールをいつも明確にする。明確にするというより、絞り込む感じです。打ち合わせや会議の最初に、「要はこれ」を絞る。要は、の部分からスタートするようにしていく。「要(かなめ)」となる本質を最初から押さえて共有していくと、5分で終わることだってあります。じゃ、お疲れ様。解散!
そんな打ち合わせや会議があってもいい。決めた後にリラックスして情報共有をしたっていい。最初に「要はこれ」思考でスタートしたらいいのです。
僕も仕事上、お客さまの会社に訪問して打ち合わせをすることが多くあります。ズバリ言うと、「とりあえず」の多い会社は打ち合わせや会議がやたら多く、「とりあえず」が多い人に仕事のできる人は•••、というのが実感です。
そういう場合、仲良くなったタイミングを見計らってそっと手渡すようにアドバイスしたりします。
振り返ってみてください。これまでの打ち合わせや会議の多くが、なにを決める集まりなのか、が結構ぼやけてしまっていなかったでしょうか。打ち合わせ後、妙な疲れや不毛さを感じることも多かったのでは。
「要はなんだ?」
いちばん大事な本質にフォーカスする思考は、打ち合わせや会議だけでなく、あらゆる仕事に通用する思考のきほんであり、毎日のトレーニングです。
もっと仕事をシンプルに、カンタンにしよう。
さぁ今日からの打ち合わせ、「要はなにを決める?」という問いからスタートしてみて下さい。
でも、1つだけご注意を。「要はなに?」これを夫婦のコミュニケーションで使うと、相手から瞬時に嫌われます。(相手にぶつけるのではなく、あくまで自分の思考整理に使うと効果的ですよ、自戒を込めて)
では今日もシンプルに、シンプルに。