KOMA NOTE

”軽やかにシンプルに生きていく”考え方や実践をフリーランスの人材育成クリエイターがつづります。

保留するという知性。

即断、即決ができる人に憧れませんか?

白か黒か、やるかやらないか、選ぶのか捨てるのか。瞬時に決めていく。できる人って感じがしますよね。

 

正直、僕は元来苦手です。「 夜ごはん何を食べたい?」と愛する妻に聞かれてスパッと答えられず、「・・なんでもいい」と一番男としてランクの低そうな返答しかできません。そんな自分が嫌になるときさえあります。一度「そうだな、カツカレーだ」と漢らしく即答してみたことがありましたが、カロリー半端ないとのことで即却下されました。。決断というのは難しいですね。

 

ただし、フリーランスという僕の立場は日々自分で決めていかないとなんにも前に進まないので、仕事では毎日がトレーニングのようなもの。いつも好評をいただく思考整理セミナーで行っている「紙メモ」の方法で僕自身も日々修練しています。

 

その上で、最近思うのは、物事にはあえて「保留する」ということも大事じゃないかということです。つまり、そこで決着をつけなくてもいいという許可をすることです。

 

仕事においては必ず相手がいます。相手は白といい、僕は黒という。そんなときに無理して決着をつけてもコミュニケーションのゴールにはなりません。
仕事も人間関係も明日も続くのです。自分の思い通りにしようと、そこでムキになって論破してもしんどいのです。自分も相手も。

 

メディアや書籍を出す有名な方の中にも、たまに見かけます。(あくまでその方の一面でしかないという前提ですが)固有名詞は控えますが、彼らに共通するのは、この世を敵と味方に分ける。「俺の言うことを分かる奴は味方、分からない奴はバカ」と二項対立で攻め立てます。徹底的にアンチ扱いにする。
わかりやすい例をひとりだけ挙げると、現アメリカ大統領。
先の選挙戦ではまさにそうでしたよね。敵と見るやいなや、ムキになって相手を論破する。そういう人は、わかりやすく賛否を得やすいが、反面もし僕のそばにいたらなんだか息苦しい。人間が狭くなっていく気がするのです。

 

今ここで決着をつけなくてもいい、というのは、決められない弱さや逃げではなく、保留するという大人の知性のひとつなんじゃないか。

そんな見方ができると、新たな知恵を生み出そういう余裕につながります。
その場が勝ち負けではなく、共に創ろうというクリエイティブで有意義な話し合いの場になっていくのではないでしょうか。

 

今日は、9・11アメリカにとってはとても大切な日。何事も起こらないことを願いつつ、僕にできることを今日も笑顔で行います。