KOMA NOTE

”軽やかにシンプルに生きていく”考え方や実践をフリーランスの人材育成クリエイターがつづります。

原点は誰しも、喜びと感謝だけだった。

ある朝、いつものように我が子たちを抱き寄せておはようのハグをしていると、
5歳の(先日6歳になった)長女に耳元でこう言われた。

 

「パパ、くっせ」

 

朝から、わが耳を疑った。

 

エエッ!?

 

「パパ、くっせ」

 

軽いめまいが筆者を襲った。

くちゃ〜いとか、くさ〜い、ではなく、

 

くっせ、だ。

「くっせ」ってクサイってこと?


「うん」

 

 

言葉は剣より強し。

 

たったひと言で45歳のおじさんを倒すことさえできる。

 

いつの日かこういうシーンが来るだろうことは予期していたものの、

 

筆者の想定より、やや早い。

清潔感は我が信条の上位にランク付けされているほど、気をつけていたのに・・。


しかも、突然言われるとなおさら破壊力がある。

 

こういう時、ひとは折れそうになる自分を感じながらも
最後の精神力をふりしぼって平静を装うものだと知った。

 

「な、なにクサいのかな?」

 

 

 

「えー、ぞうきん。」

 

 

ぞ、ぞうきん!?ぞうきんか?パパはぞうきんくさいのかっ!

目の前が一瞬でセピア色になるとはこういうことか。

セピア色というか、どちらかと言えば土色に感じられた。

 

 

子供は正直だ、それでいい。
しかし、待て待て。
ここはまず事実を把握する必要がある。

 

妻にヒアリングだ。

『おれ、クサイのか?』


「え〜そんなことないけど」とそっけない。


でも、やや挙動不審な態度を見逃す私ではない。

 

そして今さら気がついたが、長女のそばで、
3歳の次男が牛乳を飲みながら笑っていた。

まずい!

彼は今、ことばをどんどん吸収する育ち盛りなのだ。

 

「ぱぱ、くっせ」「ぱぱ、くっせ」(笑)

 

ぬおぉ〜手遅れだったか。

すでにこのお宝1フレーズをものにしていた。

 

残すは、長男だ。

「おい、パパは最近くさいか?どう思う?」
やや上から目線で聞いてみた。

「わからん」

またこれか。最近、彼の常套句だ。
わからん、しらんし。
ええ〜ぃ役に立たん。

 

疑問が晴れるどころか、
ますます疑惑が深まっただけだ。

 

 

しかし、子供に「クッセ」と言われて
少し傷つき、イラっとしたけど、笑えたのです。

 

子育ては、ストレスと楽しさの相互作用だ。
ストレスに傾斜する時も多いが、ふと笑える一瞬に癒されたりもする。

どちらかと言えば、なかなか思い通りにならなくて、イライラすることが多いもの。

 


でもね、クッセと長女に言われた後。

わすか数秒間の感情の揺れ動きの中で大切なことを思い出したのです。

 

この子が生まれたとき、筆者の中には、喜びと感謝しかなかった。

 


・ようやく逢えた、やったー!うれしー!^^
・生まれてきてくれて、ほんとうにありがとう!^^
・私と妻の間によくぞ来てくれたね。^^

 

これが、原点。

 

ときに思い通りにいかなくて、ストレスと疲れで折れそうになることがあるかもしれません。いや必ず子育てをしていたらあると思います。

 

そんなとき、肩の力を抜いて筆者がしたように、原点を10秒ぐらい思い出してみてはいかがでしょうか。

 

 

原点は誰しも、喜びと感謝だけだったはず。

 

 

あなたのスマホにはたくさんの原点の写真がありますよね。

時々それを見返すだけで、気持ちが安らいだり、子供を見つめる眼差しが変わったりするはずですから。

 

 

そして、もう一つ。

あなたにも私にも、原点はありました。
周囲の全員から祝福されてこの人生がスタートした、という原点が。


このことを、忘れずにいたいものです。

 

パパはくっせ、なのかもしれません。
ますますくっせ、になっていくかもしれません。
もちろん、できるだけ対策するよ。


でも、ハグはこれからもしていくからね〜^^。