KOMA NOTE

”軽やかにシンプルに生きていく”考え方や実践をフリーランスの人材育成クリエイターがつづります。

たまには高い場所に行くといい理由

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プロサッカーの試合を息子と2人で観戦

 

最近ようやくサッカーが上手くなりたいとスイッチが入ってきた長男と行ってきました。

 

試合は、京都サンガvs愛媛FC。そうJ2です。
筆者は、過去何度もスタジアム観戦はしておりますが、我が子は初。

日曜日にやっているのがJ2。
本当はJ1の方が、という思いはありましたが、まぁプロの試合を観れるだけでも刺激にはなると思い、当日券を購入しいざ電車で京都へ。

さすがJ2です。ピッチ上の両チームとも知っている選手は誰一人おりませんでした。唯一元日本代表だった田中闘莉王選手が京都の控えでいることにへぇ〜となりましたが。(結局試合には出ませんでした)

 

まぁ誰も選手も知らんし、比較的空いてて余裕のある自由席にて天気のいい昼間からビールを飲み、グランドを俯瞰しているのは気持ちがいいものです。

 

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たまにはいつもより少し高い場所に。

もし山で遭難したら、無駄にさまようことは危険だと言われます。
同時に言われるのは、もしも川(水がちょろちょろ流れるような)を見つけても、その流れにそって下ってはいけない、ということです。

なぜか?
山を流れる水をたどっても決して大きな川や海に出られるとは限らないのです。
むしろ到底人間が入れないような岩の隙間に入っていき袋小路に陥ることがおちとなります。

では、どうすればいいのか?
下がるのではなく、できるだけ高いところへ登るのです。

 

要するに、全体像が見える(俯瞰すること)ことこそが、迷いからの脱出の鍵だということです。サッカーも山での遭難も自分の思考の整理も同じことです。


視野が狭くなっているな、空回っているな〜と感じたら、たまには、物理的に高い場所に登って、ぼんやりと景色を俯瞰しましょう。そういう意味では遭難はさけたいですが、登山というのは最高の俯瞰イベントになりそうですね。

 

全体を見る(俯瞰する)といい理由は3つです。

①モノゴトの始めと終わりが分かる

②相対化できるので、より大事なことの選択(捨てる)がしやすい

③他者との共有レベルが上がる

 

俯瞰すると「見える」。
仕事で行き詰っている場合、一緒に俯瞰して全体を見せてあげられると抜け出せることがあります。

筆者も若い頃、提案書が書けなくて夜遅くまでPCの画面を見つめ思考停止状態に陥っていた際、見るに見かねて助けてくれた上司が言ったひとことが、

「そもそもこの目的はなんだっけ?何が伝わったらOKかな?」でした。

 提案書の1P目にああでもない、こうでもないと細かいことで遭難中だった筆者が、木に登った瞬間でした。

 

「あ、見えた。」この感覚が大事なのですね。
例えば交番で道を聞くとき、口頭でひたすら教えられてもわかりにくい場合がありますが、周辺全体の地図を見せてくれたら、一発で分かる。そんな感じでしょうか。

 

たまには高い場所へ。
それだけで小さな迷いごとなど、どうでもよくなってきます。
頭の整理も進みますよ。おすすめです。

 

 

季節の風物詩に思う働き方改革への問い

恒例のアレがやってきました

 

3人の子供を、妻と共に育てています。
月並みですが、日々大変です。

そろそろかなと思っていた月初めの今日、ついにアレがやってきました。1年の中で大体季節の変わり目に訪れる風物詩。

株大暴落のことではありません。

3人のわが子が立て続けに風邪を引きました。

 

朝、まずは下の2人が休み決定。上の長男は寝起きから少し怪しい雰囲気だったのですが、学校に行かせました。しかし案の定、学校から連絡があり午前で早退することに。

 

結局、正午ぐらいには3人が家にいる状態に。
妻も会社を休んだので、まさかの家族全員在宅状態です。

熱が出ていても、鼻水ダラダラでも、こどもっちゅーのは意外に元気だったりします。すこしフクザツな思いで耳鼻科に連れてったり、寝かしつけたり、何か食べたいとか、気がつくとパンツ脱いでいたりと、なかなか落ち着きません。

そんな時に改めて思うのです。

もしもぼくと妻がふつうの勤め人だったら、今日のような状況にいったいどう処するのだろうか?と。

ブルッとします。そして思うのです。

 

たぶん、無理だ。

 

ぼくは現在、自分で仕事をある程度コントロールができる独立コンサルタント。7年前に会社員を辞める選択をしました。ゆえに家事と育児は比較的柔軟に対応できています。今日も熱が出た息子を迎えに小学校に行きました。妻は会社勤めをしていますが、かなり融通の利く素晴らしい職場に恵まれており、子供が病気等の場合には家で育児等しながらも仕事ができます。(今日は在宅で仕事をしています)

 

結果論ですが、今の働き方を自ら選択してつくづく”よかった”以外、思いつきません。自営業とは仕事におけるリスク度合いが高いと言われます。それは本当にそうです。
しかし「時間の自由度=豊かさ」とするならば会社員時代と比になりません。
(もちろん世の自営業すべてがそうとは言えません)

 

 

あなたにとって、働き方改革は他人事か?


昨今、『働き方改革』関連のニュースを耳にしない日はありません。働き方改革というのは、政府あるいは各企業が抱える課題。つまり個人からすれば一見どこか他人事のように感じる距離感のあるテーマかもしれません。

しかし、本来は我が家の今日のような状況だけではなく、日々起こりうる各家庭や個人における個別の問題であり、自分ごとに引き寄せて向き合わないと、その本質は何も見えてこないテーマなのです。

国や会社がいつ何をしてくれるか、という受け身的に期待するのではなく、あなたは未来に向けてどんな暮らし方、働き方をしたいのか、そしてどんな貢献を社会にしていきたいのかを考えてみる。何度も何度も。
それが成熟社会からぼくたちに向けられた大切な問いなのではないかと思います。

 

 

 

期待ではなく、自分の出番をつくろう


出番をつくる。前段の問いを自分に投げかけていく上で大事な構えです。
何事もそうですが、どうしても他者への期待というのは、次第に不満に変わるものです。
働き方というテーマにおいても他者に何かを期待するのではなく、小さなところから自分の出番を見つけにいきましょう。

今や暮らしや働き方に正解などありません。人それぞれです。自分自身または関わる他者(パートナー)との納得する解を諦めずに見つけにいってみてはいかがでしょうか。
あなたにもぼくにも、まだ見ぬたくさんの出番が控えている。そう思います。

 

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追伸、
いわずもがなですが、世の中には3人以上の子育てをしながら、夫婦ともに勤め人のご家庭も当たり前のようにあるかと思います。率直に尊敬します。
子育てというビックプロジェクト、愛と忍耐の狭間で自分を試される日々ですが、それすらも楽しみながら大きく育てていきましょう。

 

 

【ご縁に感謝します】ブログタイトルを変えました

緊急でも重要なことでもありませんが、本ブログのタイトルを変えてみました。

 

旧)KOMA NOTE

  ↓

新)思考整理パートナーKの人生をシンプルにするノート

 

 

なぜタイトルを変えたのか?

もともと軽い気持ちで始めた本ブログでしたが、いろいろ書いている内に自分は何者で、一体誰に何を伝えたくてこれを書いているのだろう??そう思い始めたからです。

売れる作家は、たった一人のために小説を書くのだそうです。
もう一度、原点に帰ろうと思います。

 

ふつう不器用で、空回りしている(でもあきらめていない)

 

以前のぼく自身のことです。

そんな人にぼくは一番寄り添いたくて現在、企業組織を中心にコンサルタントをしています。サラリーマン時代のぼくは、思うような結果が出ず苦労の毎日でした。年中24時間が不安中心の日々でした。

人は空回りが続くとどうなるか?
フクザツになります。アレコレ情報メタボになるし、無駄にノウハウコレクターになってしまったりします。むやみに手を出し、さまよい自信を失っていきます。
何をやっても成果は、さほど変わらず悪循環が続きます。

 

だから今空回りしている人の気持ちがときに手に取るように分かるのです。
応援したくなるのです。

ぼくはあの時の自分にそっと言ってあげたい。
”まずシンプルに考えよう、それだけで大丈夫”、と。

シンプルさを追求した途端、ぼくの人生は変わりました。
今は、フクザツさで彷徨っている企業組織や個人を支援する側に立って日々伴奏しています。何かを増やすより減らす。最も大事な1ゴールに絞る。頭と心の大掃除をする。そんなことをしています。ちなみにぼくの屋号は「シンプル経営のすすめ」です。

人生とはつくづく不思議なもの。自分がゴリゴリ悩んでいたことが、いつの日か他人の役に立つこともあるのです。

たまたまこの地味ブログにたどり着いた方がいれば、このご縁に感謝します。
改めて、宜しくお願いします。

 

追伸、

本質は不変ですが、タイトル等表現は雰囲気でちょこちょこ変えていくかもしれません。

 

忘れる達人になろう

「忘れるチカラって実は大事では?」

本記事のメッセージです。

 

覚えることと忘れること。

あなたはどちらが得意ですか?
ぼくたちの社会はずっと「覚えること」を要求してきました。今後もそれは大きくは変わらないでしょう。

だから一般的に”忘れる”という言葉は、一見マイナスの要素です。
ぼくも幼き頃から「忘れたのか!ガッ〜!」と怒られたり嫌味を言われたりなんて日常茶飯事でした。社会人になっても仕事がなかなか覚えられずに悩みました。

なので、おじさんになった今でも「XXをすると脳力アップ!」とか「XXを食べると記憶力が高まる」とかとか・・・
この手のネット記事や書籍には一瞬反応してしまいます。
(読むことはほぼありませんが)


ちなみに息子も、どうやら覚えることがなかなか苦手なようです。
ズバリ言うと、忘れる達人です(笑)。

よく引き算のやり方を忘れています。
先日はついに学校で居残りしてきたようです。

最初は妻と心配しました。

でも次の瞬間ハテと気づいたのです。
息子は覚えること(勉強)は苦手だけど、日常で色々嫌なことがあっても、次の日にはさっぱり忘れて明るく学校に行くのです。

 

忘れること。
ポジティブにイキイキと成長していくためには、実は欠かせない能力なんじゃないか、と思わざるを得ないのです。

 

決して覚える力を否定しているわけではありません。生きていくために必要です。
同時に、忘れる力も大事なんだ、と言いたいわけです。

何かを覚えること、記憶することとは、見方を変えると、それは執着です。執着とは、時に自分を縛る鎖のようなものにもなります。

あまりに過去にとらわれすぎると、人間前に進めませんよね。ささやかな経験ですが、ぼくもそんな時がありました。
そりゃ誰しも生きていると一見マイナスなことは多々あります。

そこで、さらりと受け流してしまえるスキルがあればよくないですか?
口で言うのは簡単ですが、やるとなるとこれがなかなか難しいもの。
でも実は赤ちゃんや子供は、自然にできています。昨日転んだことをずっと引きずる子どもっていないですよね。

大人になるにつれ、なんです。
過去の失敗、悲しい、悔しい出来事を結構引きずります。それらで苦しみ続けている方も多々いることでしょう。


「え、なんだっけ?そんなことあった?んなこともう興味ないサー」
波がサーっと引いていく感じでさらりと流し、前を向いていく大人たちが増えたら、子どもたちも大人ってかっこいいなと思えるのではないでしょうか。

僕は大人のひとりとして、そんな背中を子供たちには見せていきたい。


この忘れる技術。
今の子供たちが、未来の社会を明るく生きていく必須スキルになるかどうかは今のところ分かりません。

しかし、覚えるチカラを鍛えるのと同時に、手札の一つとして手渡したい技術なのです。

 

少なくとも、忘れるのが苦手という大人はぜひ身に付けたい。
なぜならば、上手に使えばあなたの仕事や暮らしのパフォーマンスを必ず上げるから。

 

ではこの忘れる力、どうやって養えばいいか?

カンタンです。
カンタンだけに意外と誰もやりません。


モヤモヤしていることを気がすむまで紙に書き出せばいい。
以上です。(いっつもこれ)

忘れるって砂浜を素足で歩くように気持ちがいいものです。
もうね、んなこと忘れてよし、です。
あなたの人生にとって余計なことまでいちいち覚え込むな、です。

気持ちを軽くすればいい。
頭と心は再び勝手に前向きに働き出します。

それだけ知っているだけでいい。
モチベーションを無理して上げようとかもはやいらないのです。
ぼくが手渡していることはたったそれだけです。

 

超・おすすめします。

 

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「ねぇパパ、九九って要るの?」
たのむ、それは覚えてくれ。

大事なのは、その先なのだ

「社員とちょっとしたプチ打ち上げするからおいでよ。」
顧客先の社長に誘われた。

 

お店は、北新地にある天ぷら屋さん『おばた』。

 

箕面の畑からとれた新鮮な野菜、活きのいい魚介類を天ぷらでいただく。
天ぷらの幅の広さ、深さを改めて感じた。
はぁ。もう最高に美味しい。
白ワインが天ぷらに妙に合う。

店内はカウンターだけなので、大将と会話しながら食事ができる。
ふと、天ぷら粉を混ぜる大将の手つきがまるでギターを弾くかのような軽快なリズム音を放っていたことに目が行った。

「すごっ!大将、まるでギターを弾いているみたい」


「・・・はい、かつて弾いていました」

 

少し照れくさそうに彼は言った。

「実はずいぶん昔、シャ乱Qと同じ事務所にいてましてね」

 

「へ〜プロだったんですか。」

 

束の間、彼は黙り込んだ。

 

「・・結局、芽がでなくてマネージャーとして裏方に回りました。でもマネージャーとしてもなかなか性に合わなくて、そのときつんくさんからお店をやってみては?と違う道を勧められたんです」

 

「で、料理人の道へ?」

 

「はい。新宿のお店で修行したのちに、この店を持ちました。
結局、わたしもつんくさんにプロデュースされた一人です、あっはっは」

 

大将の鉄板ネタなのだろう。


どれだけ技術があっても、突破できない壁はある。
ある思い出がよみがえった。
高校生のとき、ぼくはサッカーに夢中だった。
ある練習試合で県内の強豪校とやった。試合でプロ候補と目されていた一人の選手(同い年)にまったく歯が立たなかった。子供のようにあしらわれた。


はじめて圧倒的な実力差を感じた。
実力差やセンスの差もそうだが、一番悔しかったのは「気持ちの差」に気がついてしまったことだった。
ぼくにとっては部活の練習試合だけど、彼はすでにプロ意識の塊だった。


「単なる技術だけじゃない。結局は気持ちだ。」

僕は彼からそれを学んだ。そこでぼくはサッカー以外の道も考えるようになった。

 

大将は若かりし頃、歌という自己表現の手段で夢を追った。
しかし、夢は必ず実現するわけではなく、むしろその夢と決別しなければならない瞬間が人生では数多ある。

 

大事なことは、夢敗れしとき、どう自分を支え前を向いていくのか。
彼はギターを置き、歌ではなく今は料理という手段で自己表現をしている。

料理もアートだ。
大将の揚げる天ぷらには、気持ちがこもっていた。だから、最高に美味しい。

 

どんな状況になろうと、表現したい世界がある。伝えたい相手がいる。
そのじぶんの気持ちに忠実である限り、大将はずっとアーティストだ。

 

やはりテクニックではない。気持ちなのだ・・そう呟きながら新地を後にした。
ぼくの「また行きたいお店リスト」に登録されたのは言うまでもない。

 

 

天ぷら屋 おばた

https://tabelog.com/osaka/A2701/A270101/27059716/

 

人の行く裏に道あり花の山

最近、株価が世界的に下落基調ですね。
新聞には「株安連鎖」「株価暴落」などと大体的に報じられているのかも。
(新聞をとっていないので、あくまで予想ですが)


ぼくも弱小個人投資家の端くれとして、この株価という自分ではどうしようもない動きを定期的に眺めては色々思考を巡らせています。株価の動きを世界の政治経済の情勢やトランプ大統領のつぶやきとつなげて考えてみたりなど。投資は勉強になります。

日米ともに株価があまりにも一直線な上がり方をしていたので、そろそろ大幅な調整が来てもおかしくないなと感じていました。今後も何があろうが動揺せず冷静に居続けるために、良い機会なので、大事なことを備忘録的にノートしておきたいと思います。

 

①過剰反応せず、客観的になる。

一様に株価が大幅に下がると、メディアや周囲は騒ぎ出します。でもよくよく見ると、たかだか3〜5%程度です。今日現在。せめて10%以上の下落があった際に、大暴落と呼びたいものです。


ネット上ではリーマンショックから10年、再来か!?などと結びつける扇動的な主観ニュースも出てきたりします。無理矢理不安を煽っているようにしか思えません。
でも相手の立場で考えれば、売れるためにキャッチーな見出しを付けるのは当然です。


こういう時、投資家は「自分」を見失ってはいけません。
周囲の動きで慌てて売ったり、衝動的に買うなど愚の骨頂です。
必要以上のリスクをとっていないことが前提ですが、まずは状況を事実として客観的に捉えることが肝要です。

例えばぼくの場合、次の2つの事実を押さえます。

 1、その数字は全体の何割程度に過ぎないのか

 2、これまでの歴史推移と今を相対化する

 

その上で、解釈します。
「ジタバタしなくてよし」です。

 

 

②自分の投資方針・ルールを再確認する。

ぼくの場合「長期保有を前提に、機械的に積み立てる。」以上です。
個別株も趣味として今は3つ保有していますが、応援銘柄と称してほぼ放置です。
日常で値動きが気になってスマホをちまちまチェックし出すとやっぱり仕事に集中できません。
投資あるあるのその経験を経て、現在は個別株中心ではなく世界分散型のインデックス投資信託を主軸にしています。
特にインデックス投信というのは個別株と違ってまったくスパイシーなところはありません。仕組みを決めたら、後はやることがなく暇です。

しかし「長期・分散・積み立て」の3本柱が、やはり弱小個人投資家の黄金ルールだと行き着きました。たんたんと続けるのが性にも合っています。

 

では、もしもリーマンショック級の暴落が起きたら?
この場合もシンプルルールを決めています。
「積み立て額を2倍にする」だけです。

 

 

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「人の行く裏に道あり花の山」

 

この格言、投資をしている方にとっては有名な格言ですね。
これは投資戦略のみならず、人生戦略にも通じる至言だと思っています。
人は弱く、情報爆発社会に飲み込まれ、知らず知らずに自分を見失ってしまうこともあります。今は常に手のひらで情報が手に入る時代。しかし言い換えると「自分を持ち続ける、自分で居続けるのが難しい」時代なのかもしれません。

 

投資に限らず、なんだかんだ他人と同じでいるのは安心です。
でも、人と同じであることを目指していては自分の人生は歩めません。
自分らしさとは、人との違いで浮き彫りになるのです。
ぜひ自分を持ち、自分らしい納得感のある人生を歩みたいものです。

 

株価の下落局面では、自身を見直す良い機会になります。
投資においては、相場がどうかは実は問題なく、その相場に向き合う自分自身が常に問題なんだとつくづく思います。

 

では!

 

師匠と弟子の対話

あなたには師匠やメンターといった存在はいますか?

いわば原点であり、あり方や考え方の拠り所です。
悩んだ際、「あの人ならどう考えるのだろうか?」とイメージする存在です。

会社員ならば身近に先輩や上司がいるでしょうから、「誰」に困ることは基本的にないでしょう。ぼくもサラリーマンの時はそうしていましたし、師と仰ぐような上司にも出会えとても幸せでした。(当時は悲惨だったけど)

フリーランスのいまも、悩んだ時、誰かに聞いてほしい時はあります。
基本日々”劇団ひとり状態”なので、必然的に自問自答が増えます。
しかし、これは誰かに相談したい!そんな時のひとつのやり方があります。


つい先日も、お客様から問いを頂きました。
「相談したい時、誰にしてんの〜?」と。

 

この質問、ぼくもお客様によくします。
社長は、まず冗談か本気かホステスという方が多い。
その上で、う〜んと考えてから「いない」回答が多いのが現状です。
よく経営者は孤独、と言われますが、実は管理職も「いませんね」回答が多いのです。

組織でやっていながら、みな相談できる相手がいないという皮肉な実情がある会社もあるようです。だからぼくのような仕事が成り立っているのかもしれませんが。

 

さて、ぼくはいつも次のように回答しています。

 

「偉人です(笑)。」

 

 

ぼくにとって人生のバイブルとも言える一冊があります。
大抵、カバンに入れて持ち歩いています。

代表的日本人 (岩波文庫)

代表的日本人 (岩波文庫)

 

 

この名著に登場する5名の偉人たちが、ぼくの師匠です。
なんと、24時間どこでも無料相談できるキレッキレのコンサルタント陣です。

やばいですよ、このメンツ。まさに偉人ドリームチームです。

 

今日は、このドリームチームのひとりをご紹介します。
かの明治維新という大プロジェクトのリーダー。西郷隆盛。せごどんです。


ぼくのスケールの小さな悩みを師はおおらかに且つズバッと斬ってくれます。

 

例えば、こんな感じで対話しています。
「西郷さん、少しお時間よろしいでしょうか?」(と本を手に取ります。)


「なんばしよっとか?」(方言間違ってるかもしれません)


「いや、実はお客様との人間関係に久々悩んでいまして・・・こうでああで・・」

 

まるで彼に聞いてもらっているかのごとくページをめくります。
じぃ〜と目を閉じてぼくの悩みを聞きながら(イメージです)
せごどんはついに口をひらくのです。

 

「天を相手にせよ。人を相手にするな。」

 

 

「ああそっか。」以上、終了〜。

 

まぁ、何度も読んでいるのでオチの分かりきったコントのようになるのですが、何度読んでも本質を突いてくる至言を頂けます。安定感抜群です。


人間関係に悩んだ際というのは、大抵はそもそもの目的を見失い、視点が下がっている時、志が低く小さくまとまろうと思っている状態に起こりがちなのです。

せごどんは、続けてこんなアドバイスもくれます。

 

「すべてを天のためになせ。人をとがめず、ただ自分の誠の不足をかえりみよ」と。

 

もう、せごどん、最高です。せごどんハンパねぇ、です。
まだまだぼくは師の足元にも及ばない・・・そりゃ維新革命、成功させるはずだ。

 

この師匠と弟子の対話の良さは、
課題に直面したぼくの視点ではなく、師である西郷さんの視点で考えることができること、にあります。これが最大のメリットです。


そして何度も繰り返すことで、その師と同じ目線で物事を考えられるようになる訓練になるのです。


いかがでしょうか。
本を通じて偉人という師匠と対話する、という方法。
よかったらそんな本との付き合い方、師匠のもち方もある、と参考にしていただけたら幸いです。

 

自分の会社にはロールモデルがいねぇ、と嘆くのではなく、広く世界を見渡して師匠を見つけてみてはいかがでしょうか。今生きている人だけでなく、偉人だらけですから。

次回は気が向けばドリームチームの2人目、あの上杉鷹山とぼくの対話をほんの少しご紹介したいと思います。あのケネディ大統領が尊敬した人物として有名です。

 


お楽しみに!