「なぜ」の扉を何回も開けてみることで、道は開けてくる。
「なぜ」って言葉は好きですか?
営業成果がなかなか出なくて悩んでいた若かりし筆者が、ひとりドトールでノートに書き出したのが、「なぜ」を5回問うてみる、というやつ。
トヨタの事例で有名ですね。
実際にやってみたことはありませんでした。
なぜ?って何か責められているようで毛嫌いしていたのです。
しかも5回もなぜなぜなんて・・めんどくさくて途中でやめちゃうんですよね。
でも当時は藁にもすがる思いでやってみたのです。
さて、筆者は何に気づき、最終的に何が見えたのか?
1、2回の「なぜ?」は、たいてい言葉の置き換えです。
なぜ達成できないのか?
「見込みが少ないから。」
なぜ見込みが少ないのか?
「見込み顧客の開拓が少ないから。」
ここで止めては、ほぼ意味がありません。
3回目から出てくる答えは、多くは自分のマインド面です。
では、なぜ見込み顧客の開拓が少ないのか?
「新規顧客へのアプローチが苦手(断られるのが嫌)だから。」
4回目あたりは、結構苦しくなります。
しかしここで正直かつ粘ってみると意外な気づきに出会います。
なぜ断られるのが嫌なのか?
「誰だってそうやん!、NOを言われると傷つくわ!」
(そうか、今までけっこう傷付いたもんなぁ〜)
さ、ここから5回目を掘る、のです。
なぜ仕事でNOを言われると傷つくと思う、嫌なのか?
「・・・ほめられる人でいたいねん。ほめられたいねんオレは!」
なぜ?という扉の向こうに見えたもの
その瞬間でした。
「ああ、俺は必要以上に、上司(周囲)からの評価を気にし過ぎているのかもしれない。」
当時居た会社は3ヶ月に1回の評価があり、給与も変動する制度でした。
顧客を見るのではなく、会社の内部、主に上司を見て仕事をしていたのではないか、そう省みたのです。たしかに厳しい上司で、いつもビクビクしていたのでした。
そうか、根っこにあるのは評価だ。
いい評価を得たい、というより「また悪い評価を得るのではないか、たぶんそうだ」という勝手な妄想でますます萎縮する自分がいたんだ、そこに気づいたのです。
で、筆者はどうしたのか?
ダメもと、転職覚悟で完全に腹を括りました。
短期的な社内の評価などバッサリ捨てて、お客さんを見てとにかく仕事をしようと、構えを完全に変えました。
評価?あー勝手にやってくだされ、その時間顧客先に行くので。
たった2文字の「鍵」で扉を開けていこう
人は大切なことに集中すると、結果は勝手についてくることを筆者は学びました。
気づいたらクビどころか、管理職になってました。
この経験以来、「なぜ?」というシンプルな2文字を筆者は丁寧に何度も使うようになります。ちなみにコンサルの基本中のき、です。
なぜ?で道は開けます。
例えると「扉」なんですよね。
扉を何回も何回も開けていくことで、いまは全然見えていない「向こう側の理由」を手にすることができるのです。
その理由の中には、将来の儲けと自己成長のタネがあります。ピンを倒す打ち手が発見できます。
もしも今、思い悩んでいる人がいたら、
「なぜ?」をゆっくり丁寧にノートに書きながら、扉を最低でも5回は開けてみて下さい。あ、な〜んだ壁を力ずくで乗り越えなくてもいい。扉を開けたら道が見えてきたぜ!
そんな気持ちになれる瞬間があります。
なぜ?5回の実践、おすすめです。
ちなみに「なぜ」という言葉は、他者ではなく自分に対して使うことが基本です。
何事もまずは自分から、を忘れずに。
ここを省いて先に手段を集め始めると、キリがありませんよ。情報メタボまっしぐらです。
思考はいつもシンプルに、シンプルに。
「なぜ?」から始める、で大丈夫です。
参考までに、もしも「なぜ?」という言葉がちょっと鋭くて、思考が止まる感じがするならば1つコツがあります。
「なんでだろ?」や「なんでかな?」「なんでやねん?」でも構いません。自分の心身にフィットする言い方を選ぶ、ということです。
扉、開けてみてくださいね。