KOMA NOTE

”軽やかにシンプルに生きていく”考え方や実践をフリーランスの人材育成クリエイターがつづります。

今、エンディングファイルをつくる理由。

今年の初めに亡くなった父は、生前にファイル2冊を残していました。その1冊は、葬儀の際に、誰を呼ぶか、どこの葬儀社に依頼するのか、担当者はこの人(見積もりまで取っていました)、どんな手順で進めたらいいか等、実務マニュアル的なものでした。亡くなった直後に母が発見し中身を見て驚いたのですが、突然配偶者を亡くし、悲しみとパニック状態に陥っていた母の精神安定ツールとして相当役に立ったことは言うまでもありません。

 

僕もファイルを作成し定期的に更新しています。ファイルなので最新のシートを作成し、入れ替えるだけ。

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俗に言うエンディングノートは書店などで様々売っていますが、僕は手製です。内容は、シンプルに仕事のことと、お金のことの2点だけ。この2つはもし突然僕の身に何かあった際、もっともブラックボックスでいて、大事なことだから。

仕事はたったひとりでやっている独立コンサルタント。真っ先に複数の方々に迷惑がかかります。プロジェクト進行中のお客様にはすぐ連絡してもらえるよう、優先順位を付けて定期的にリストを更新しています。

そして、お金のこと。1シートにすっきり整理して見える化しています。ちなみにみなさんの配偶者は、あなたの銀行カード、クレカの暗証番号や、こっそり積立投資している証券webのパスワード、生命保険の満期等、ご存知ですか?僕の場合、CASHはほとんど妻に渡してしまうので、銀行口座はほぼ空っぽに近い状態にしているのですが、株式投資はいろいろと行っています(現在妻は無関心なので、例えば「確定拠出年金が」といっても「カクテイキョ?は?」となるでしょう)。目的は家族が将来使うための資産形成なので、イザという時に扱い方が分からなかったら意味がありません。よっていつもわかりやすくしておく必要があるのです。

 

最初はエバーノートにまとめたり、パソコンでファイルを作っていたことも。でもデジタルの便利さは当事者には扱いやすくても、他者にとってみると意外とわかりにくいこともあります。そもそも僕のエバーノートなんてみねぇだろ、と。よって今のところアナログですがポケットファイルに落ち着いています。実務的にはアナログが効率的だったりするものです。

 

こういったエンディングノート(ファイル?)は、たとえ今若くても、少しづつでいいので準備しておくとよいと思います。整理すると色々な面白い発見や気づきがあるでしょう。リスト化し、優先順位を並べる際に、自分の価値観が露わになったり、経済的な感度が上がったり。

 

そして、忘れてはならない人生の真理。「誰しも、明日は保証されていない」こと。僕たちはつい明日も明後日も来年もやってくると思っている。でも本当はそうじゃないんですよね。定期的にエンディングファイルを整理する=「死」を意識することで、実は今の時間を濃くすることにつながってくるのだと思います。

 

最近仕事に追われてクタクタになっているあなたへ。

100円ショップでファイルは手にできます。今度の週末にでも手書きでもパソコンでもいいので、1枚だけ書いて入れてみてください。

 

僕からの質問は2つです。

・あなたにとって本当に大事な人は誰だろうか?

・その人へ一番伝えたい情報とはなんだろうか?

 

どうぞお試しを。