KOMA NOTE

”軽やかにシンプルに生きていく”考え方や実践をフリーランスの人材育成クリエイターがつづります。

日野原先生。

日野原先生がなくなられた。105歳であられた。生涯現役の方。習慣病という言葉の提唱者でもある。たくさんの功績、著作を残した。直接の面識はないが、僕にとって師のひとりである。それは10年以上前に手にとった1冊の本がきっかけ。東京から転勤で大阪にやってきて、仕事も空回り、不器用で知人友人もいない停滞期だった。

生きかた上手

生きかた上手

 

 この先の不安ばかりだった僕に、この柔和なおじいさんは優しく語りかけてくれた。

「自分のためではなく、人のために生きようとするとき、あなたはもう孤独ではないのだよ。」(たしかそんな言葉だったと思う)

夏も終わりかけの頃だった。僕は心斎橋にあるドトールで、ひとり読みながら涙がこみ上げてきた。赤ペンをもつ手が震えるほど勇気をいただいた。難しいことではなく、平易で優しい言葉こそ胸に響く。こんな優しい言葉を紡げる人間になりたいと思った。その後、他の著作もフォローし、幾度となく僕は先生のシンプルで温かい文章を通じて励まされたことを思い出す。

 

本当に支えられました。ありがとうございました。心からご冥福をお祈りいたします。

もしよかったらあなたも今度立ち読みしてみてください。きっと温かな勇気が湧いてくるはずです。