KOMA NOTE

”軽やかにシンプルに生きていく”考え方や実践をフリーランスの人材育成クリエイターがつづります。

100の言葉より、1分間のハグを。

我が家の8歳になる長男は、最高にやさしい。

(言い方換えれば、めっちゃ気が弱い)

周囲の友達からの言動で傷つくことも多々あるナイーブな少年だ。

 

親として彼の表情を見れば、今日がどんな日だったかは大方分かる。

しかし以前に比べ、最近口数は減ってきたように感じる。

 

 

昨日は泣いていた。

 

大体状況は察しがついたが、サッカーでたくさん傷つく言葉を浴びてきたそう。

 

愛をもって厳しく突き放すか、優しく受け止めてあげるか。

世の親たちは迷いながら日々、我が子に対峙しているだろう。

筆者もその迷子のひとり。

 

 

普段他者にアドバイスを偉そうに送っている自分の子育てにおける無力さに、ほとほと情けなくなる。

 

 

そんな折、出会った一冊。

 

 

子供の「脳」は肌にある (光文社新書)

子供の「脳」は肌にある (光文社新書)

 

 

要は、『親はもっと子供を「なでなで」しよう』

この一行に集約される。

 

スキンシップの多さが、安心という土台を作る。
人は安心という土俵があってこそ、チャレンジしていける人間になる。
(これって子供だけでなく、大人も然り)

 

その理由が、感覚的ではなく、数々の科学的な裏付けをもとに展開されているので説得力がある。

 

たしかに不安な時、自分で腕や手をなでなでするだけでふっと気持ちが安らぐことがある。幼い頃、お腹が痛い時に母の手が何よりの薬だったこと。抱きしめられることの妙な安心感、そこから湧き上がってきた勇気。コチョコチョされた時の不思議な幸福感。

 


もっともっとスキンシップをしてあげて。
それが子供の大切な心を育むから。
強くてやさしい子になるよ。


著者の山口創さんは、そう何度もメッセージを送る。

 

振り返ると幼い頃は、長男ということもあってたしかにスキンシップは多かった。

でも最近はといえば「デカなってきたなぁ」と眺めるばかり。
触ることは極端に減った気がする。
せいぜい時々ソファに寝てしまった長男を起こすためにお尻を叩く程度。。

 

私は「言葉」でなんとかしようと思いすぎなのかもしれない。昨夜もそうだった。

言葉は、時に人を守り救うけど、扱いを誤れば立ち直れないほど叩きのめすことだってできる。

 

言葉とは、武器。

 

言葉を扱う仕事だけに、そのリスクは分かっているつもりだが、いざ8歳の我が子に感情を持って振りかざしてしまうこともある。

 

まだまだ未熟な父親だ。

 


『100の言葉を重ねるより、たった1分間ハグされている方が人は気持ちを立て直せることもあるよ、そうしてあげて。』

 

山口さんからそう言われている気がした。

 

 

反省の一夜が明けて今朝、起きてきた息子をさっそくなでなでした。

 

 

「気持ちわるっ」

とそっけなく言われ、手で払いのけられる父親。。

 

 

でもね、

表情がふわっと明るくなっていたのは見逃さなかったぜパパは。

彼はいつもの調子で学校に行った。

 


むしろ、なでなでした自分が励まされた気がした。

 

時に言葉は無用なのかもしれない。
なんて言ったらいいか、で迷わない。
その代わり、黙って相手を抱きしめよう。