ありのまま書いていくと、本心が見えてくる。
昨日は、個人向けのワークショップ「考えずに、書く」体験会をしておりました。
(筆者は「書く」ことで思考力を高めていく講座を度々主催しております。)
A4の紙に、ある問いをトリガーにして一定時間ひたすら頭に浮かんだことをペンで書き続ける、という至ってシンプルなワークをする場です。
月に1度、大阪市内の某レンタルスペースを借りてごく少人数でやっています。
筆者のライフワークです。
こんな場所で。
なぜ「考えずに、書く」ことが大切なのか?
ふつうは「考えて、書きます(話します)」よね。
それが常識的な社会生活を送る上でマストです。
考えて(理性)で言葉を扱うと、理屈・タテマエが上手になります。
理屈もタテマエも人間関係上、必要です。それが大人ですから。
しかし、デメリットが1つあるのです。
「理性は簡単に嘘をつける」ということです。
タテマエの言葉を使い続けるとどうなるか?
じぶんの本心や価値観が、行方不明になります。
価値観とは、何を大切にしたいかということです。
だからことごとく迷うし、ブレる。
筆者の若かりし頃はその日々でした。
周囲に流されっぱなし(笑)。
でも、コンサルタントとして様々な企業のビジネスパーソンと接しているうちに感じたのは、同じようなことで悩んでいたり、空回りしている人たちの多さでした。
(経営者でも同様です)
「ほんとうは、どうしたいのですか?」
困った顔をされます。これを聞かれると正直、嫌なのです。分からないから。
そんな方に時々、おすすめなのです。
あんまり考えずに、ありのまま内面のつぶやきや浮かんだ言葉を書いて、見る習慣が。
内面とは、まさに氷山の海面の一部分ではなく、その下に潜む膨大なところ。
言葉を選ばず、ありのまま書き続けることをしていると、自分でも意外な言葉や本心のかけらが見えてくる瞬間に出会います。
どれだけ自らの思いをさらけだせますか。
まさにダイヤの原石のような答え(言葉)に出会えるかもしれませんよ。
手が教えてくれる瞬間がある
紙にペンで書く、というアナログな方法が絶対いい!とまでは言いませんが、頭に浮かんだ言葉を瞬間で書きつけられるあの感覚は、手書きならではの良さです。
できるだけ手を止めずに書いていると、
「こうしたらいいやん」「やってみれば」とまるで他人がアドバイスするかのような、一言や一行を書いている時があります。
まさに、至高のアドバイスを「手が」教えてくれる瞬間です。
頭だけでう〜んと唸っているなら、さっさと手書きをした方が思考は進みます。
これからますます「ウソ」が通じない時代になる
あくまで筆者の感覚ですが。
自分のそうだったように、タテマエの言葉中心で生きている人はますます息苦しさが募るのではないか。
ウソをついていることは、他者にはなんとなく伝わります。
人間はそんなにバカではないから分かります。
あ、この人本心で言ってるな(本心の言葉じゃないな)って感じるときありませんか?
昨今SNSを通じてすら感じ取れることもあります。ほんとうのこと、に「いいね」していませんか?
当たり前ですが、ウソは共感されません。
企業も個人も。
タテマエばかりの自分には当然わかっています。
ウソを重ね続けている自分自身のことが。
そんな自分を信じられるでしょうか。
自分を信じられないから、自信もなかなか育まれない。
本心だけで生きよう、などと極端なことを言いたいわけではありません。
理性で判断し、タテマエを使う自分も時には必要です。
大事なことは、そんなタテマエを言っているときでも、内面では自分の感性や本心を大切にして分かっているぜ、味わっているぜ、そんな状態なのです。
年末年始、チラシの裏紙でもいいので、ありのままつらつらと自分の本心を書いてみませんか?リラックスして。
来年も企画しますので、よかったら1度ワークショップにも参加してみてくださいね。あなたを下支えしたいと思います。