師匠と弟子の対話
あなたには師匠やメンターといった存在はいますか?
いわば原点であり、あり方や考え方の拠り所です。
悩んだ際、「あの人ならどう考えるのだろうか?」とイメージする存在です。
会社員ならば身近に先輩や上司がいるでしょうから、「誰」に困ることは基本的にないでしょう。ぼくもサラリーマンの時はそうしていましたし、師と仰ぐような上司にも出会えとても幸せでした。(当時は悲惨だったけど)
フリーランスのいまも、悩んだ時、誰かに聞いてほしい時はあります。
基本日々”劇団ひとり状態”なので、必然的に自問自答が増えます。
しかし、これは誰かに相談したい!そんな時のひとつのやり方があります。
つい先日も、お客様から問いを頂きました。
「相談したい時、誰にしてんの〜?」と。
この質問、ぼくもお客様によくします。
社長は、まず冗談か本気かホステスという方が多い。
その上で、う〜んと考えてから「いない」回答が多いのが現状です。
よく経営者は孤独、と言われますが、実は管理職も「いませんね」回答が多いのです。
組織でやっていながら、みな相談できる相手がいないという皮肉な実情がある会社もあるようです。だからぼくのような仕事が成り立っているのかもしれませんが。
さて、ぼくはいつも次のように回答しています。
「偉人です(笑)。」
ぼくにとって人生のバイブルとも言える一冊があります。
大抵、カバンに入れて持ち歩いています。
この名著に登場する5名の偉人たちが、ぼくの師匠です。
なんと、24時間どこでも無料相談できるキレッキレのコンサルタント陣です。
やばいですよ、このメンツ。まさに偉人ドリームチームです。
今日は、このドリームチームのひとりをご紹介します。
かの明治維新という大プロジェクトのリーダー。西郷隆盛。せごどんです。
ぼくのスケールの小さな悩みを師はおおらかに且つズバッと斬ってくれます。
例えば、こんな感じで対話しています。
「西郷さん、少しお時間よろしいでしょうか?」(と本を手に取ります。)
「なんばしよっとか?」(方言間違ってるかもしれません)
「いや、実はお客様との人間関係に久々悩んでいまして・・・こうでああで・・」
まるで彼に聞いてもらっているかのごとくページをめくります。
じぃ〜と目を閉じてぼくの悩みを聞きながら(イメージです)
せごどんはついに口をひらくのです。
「天を相手にせよ。人を相手にするな。」
「ああそっか。」以上、終了〜。
まぁ、何度も読んでいるのでオチの分かりきったコントのようになるのですが、何度読んでも本質を突いてくる至言を頂けます。安定感抜群です。
人間関係に悩んだ際というのは、大抵はそもそもの目的を見失い、視点が下がっている時、志が低く小さくまとまろうと思っている状態に起こりがちなのです。
せごどんは、続けてこんなアドバイスもくれます。
「すべてを天のためになせ。人をとがめず、ただ自分の誠の不足をかえりみよ」と。
もう、せごどん、最高です。せごどんハンパねぇ、です。
まだまだぼくは師の足元にも及ばない・・・そりゃ維新革命、成功させるはずだ。
この師匠と弟子の対話の良さは、
課題に直面したぼくの視点ではなく、師である西郷さんの視点で考えることができること、にあります。これが最大のメリットです。
そして何度も繰り返すことで、その師と同じ目線で物事を考えられるようになる訓練になるのです。
いかがでしょうか。
本を通じて偉人という師匠と対話する、という方法。
よかったらそんな本との付き合い方、師匠のもち方もある、と参考にしていただけたら幸いです。
自分の会社にはロールモデルがいねぇ、と嘆くのではなく、広く世界を見渡して師匠を見つけてみてはいかがでしょうか。今生きている人だけでなく、偉人だらけですから。
次回は気が向けばドリームチームの2人目、あの上杉鷹山氏とぼくの対話をほんの少しご紹介したいと思います。あのケネディ大統領が尊敬した人物として有名です。
お楽しみに!