KOMA NOTE

”軽やかにシンプルに生きていく”考え方や実践をフリーランスの人材育成クリエイターがつづります。

美しいウソ、という基本。

実は最近、この地味ブログを読んでくれている人が増えている。
何の告知もしていないのにな・・・。
考えられるのは、最近お会いしたぼくの新人研修を受けた方々だろうか、、と。

 

今回は知人からの依頼で受けた講師の仕事だったので、研修ではあまり脱線は許されず(かなりしたけど)、テキストも規定のものに沿う形でした。

ビジネスマナーは、ビジネスフィールドに入るための基本ルールであり、自分を生かす生命線だ。
「は?ホウレンソウ、俺知ってっから」と鼻ほじっていた君、思ってもできないものよ。
たいていの知識はあっても現場では使えないだろうから、職場で、顧客先でいっぱい恥かいて色んな人達に叱られて体得していってください。

でないと、マジでガチでやばい奴(笑)になっていくぜ。


さて、本当は最後に言いたかったことがある。

 

僕があの日皆に話したことは、社会というリングに上がるためには必須のルールであり基本。リング上ではすでにその道のプロ達がたくさんしのぎを削っているの。
その中にルールも知らないでひょっこり上がってもすぐに弾かれる。
プロレスで言えば、乱闘中に若手が飛び込んでもかんたんに場外に放り投げられる、お約束のあれ。なんならラリアット食らって失神する。


だから、事前に「研修」という形で最低限の予防をしておくわけ。
あのテキストに書いてあることは、暗記しよう。そういうの得意だろ?

 


その上で。


正直に言おう。
あの研修、実は「美しいウソ」なんだ。

現実の社会では、笑っちゃうほど役に立たない。


もちろん、ゼロではない。
例えるなら、冬に真っ裸で外に出るよりも、Tシャツ1枚着て出られるくらいの違い。

現実の社会では、ろくにお辞儀できない奴、たくさんいるよ。
現実の社会では、ろくな言葉遣いができない奴、たくさんいるのよ。
現実の社会では、約束を破る奴、結構いるし。
現実の社会では、人のせいにしてくる連中は、たくさんいる。
現実の社会では、大切なことをあなたに教えてくれる人は、少ない。

 

君は社会に出た時に、愕然とする場面があるだろう。
世の中、意外とテキトーだったりする。


「なんだよ!研修でやったこと、誰もやってねぇじゃねぇか!」
「あの講師、きれいごとばかり言いやがって!」
「先輩だって学生コトバ使ってんじゃん!」って。

 

腹が立つかもね。
そう、あの研修でぼくが言ってたことは『美しいウソ』だから。
でもね、ムカってきた次の瞬間、次の言葉を思い出してほしい。

 


「だからあなたはどう考え、振る舞うのか?」と。


この問いへの答えは、あなたが時間をかけてでも決めてください。
それが社会人という奴なのです。

周囲に流されて、真似していくもよし、
こんな大人になりたくない、とそこで言葉使いやマナーをひとりで学んでいくもよし。

 

いずれにせよ、何を自分の基本とするかは君次第だ。
君自身が基本を決めていくのです。

今は真っ裸の君に、ぼくは「美しいウソ」と書かれた1枚のTシャツをプレゼントしただけ。まずは、このTシャツを着て、リングに上がってみてください。
少なくとも裸の恥ずかしさは低減できるから。

そして、たくさんラリアットを食らって強くなっていって下さい。
いずれ君自身の強靭な基本が身についてくるでしょう。
そうやってぼくも大人になっていったから。

さ、その瞬間はすぐ訪れるよ。
そのとき君はどう考え、どう振る舞う?