KOMA NOTE

”軽やかにシンプルに生きていく”考え方や実践をフリーランスの人材育成クリエイターがつづります。

楽しむという姿勢。

週末の夜、梅田のキャバンクラブにいた。キャバクラではない。
30年続く老舗ビートルズライブハウス。
かつて全盛期には毎晩のように満席だったこともあったそうだ。
その日は、ゆったりできるほどのチラホラの客入りだった。

ぼくはビートルズ世代ではないが、ほぼ曲は分かる。
18歳で上京し、初めてバイトしたのが「アップル」という名のカフェ。
そこのオーナーがビートルズの熱狂的なファンで、お店ではずっとビートルズがかかっていたから。

あの頃のぼくは、失敗ばかりで叱られることが多く、しばしば胸が痛かった。
バイト終わりに、先輩にチクチク説教されているバックでよく流れていたのが、
今思えば、「LET IT BE」(だった気がする)。

 

そんな昔の苦い思い出が走馬灯のように駆け巡りながら、ステージに目をやる。

4人のアーティスト。
彼らの演奏は素晴らしかった。トークも温かくて面白い。プロだった。
あれは一朝一夕にできるものではない。相当な場数を積み重ねているのだろう。
しかし余計な御世話だが、ビートルズコピーバンドという仕事で食べていけるのだろうか。そんな下世話な思いがよぎる。全国のライブハウスを回る仕事。そんな人生もあるんだなぁ・・・。

しかし、そんなぼくの余計な思いは、次第に己の恥ずかしさに変わっていく。

 

この4人、ずっと楽しそうなのだ。
めっちゃ楽しそうに演奏し、歌い続けている。
つまり、楽しんで仕事をしているのだ。楽しむというのは最強だ。


観ているこちらまでその楽しさ、熱は伝伝染する。気づけばぼくは手をたたき、一緒に声を張り上げていた。

レリビー、レリビー、レリビー、レリビ〜・・・・ああ楽しい。

「俺らはこの仕事、最高に楽しんでいるぜ。お前はどうよ?」

そう問われている気がしてドキリとした。
楽しむ、ということより、胸の中はうまくやろうとか儲けようとか、先々の不安とか納期がとか、あの人との関係がとか、なんか最近は損得ばかり計算している気がした。

あ〜大事なことを忘れていたぜ、ビートルズさんよ。

そういえば『論語』の中でも孔子は言っている。物事は「知好楽」だぜ、と。


”知ってるだけの人は、好きでやっている人にかなわない。
好きでやっている人は、楽しんでやっている人にはかなわない。”
という意味。


基本はレットイットビー。
結局、「楽しむという姿勢」だけあれば、自然と物事は上手くいくのかもしれないよ。

そうポールマッカートニー似の彼が言ってるような気がした。

明日から原点に返って、ひたすら仕事を楽しもう。

今夜もあの名も知らぬビートルズ風の4人はどこかで伝えているんだろうなぁ。

「俺らはこの仕事、最高に楽しんでいるぜ。お前はどうだ?レリビー」と。

 

あなたは自分の仕事を、楽しんでいますか?

Let It Be