KOMA NOTE

くらしと仕事にシンプルなきほんを。思考整理コンサルタント・駒込浩明のブログです。

ジョカツという違和感の正体。

思考整理コンサルタント駒込浩明です。

 

145カ国中、101位(2015年版)。

これ何のランキングかピンときますか?

 

世界経済フォーラムが毎年発表しているジェンダーギャップ指数、つまり男女格差を総合的に表した指数の世界ランキングにおける私たち日本の順位です。

 

なんと、101位ですよおかあさん!下から数えた方が早い。

ちなみにアジアでいうと中国が91位。フィリピンに至っては7位でございます。

日本は先進国の中でダントツの低水準というわけです。(前年より3つ順位上がったようですが)

 

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この事実、改めて衝撃を感じます。

安倍政権成長戦略の柱はご存知の「女性活躍の推進」。一億総・・とかも謳われておりますが。少し振り返ってみますと、

1986年に男女雇用機会均等法が始まり、

1999年に男女共同参画社会基本法が施行され、

そして2016年、女性活躍推進法スタート。

 

法律面での整備はかれこれ30年の歳月が流れています。しかし、上記のランキング順位はこの30年間、さして大きな変化を私たちは生み出してきていない証といえるのかもしれません。もちろん就業者数という量的側面での成果は十分にあったと思うのですが。

 

しかしなんでしょう、ずっと違和感を抱えております。昨今の「女性の活躍を推進していこう」という表現に。目線が上からなんですよね。


この数日「女性活躍推進」という政策テーマを単なる労働力の確保という文脈からだけでなく、企業の経営戦略としてどう競争力強化につながるか、という観点で何人かの方と意見交換をしていました。様々な意見がある中で、1つ共通していることは、

 

 

”女性はべつに「女性支援」を全面に打ち出して特別扱いされることは望んでいない”

ということ。

"もっと言えば、ジョカツという表現自体がキモい" 


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本質は、男女関係なく多様な働き方の変革であり、もっと突き詰めると「仕事の成果の測り方」であると感じている次第です。

長時間働くことが結局は有利になる風潮って会社によっては今でもあるんでしょうか。

私がかつて所属していた企業では、はっきりとPay for Timeではなく、Pay for Perfomanceと打ち出していたのを思い出します。

 

成果主義の定義を誤って捉えてしまうと、結局長い時間やってた奴が勝つじゃん、となってしまう。育児中の女性は遅い時間の会議に出られなかったりして能力やセンスはあるのに不十分な評価を得られなかったり、昇進等メインストリートから外れていってしまう現実も数多あるでしょう。「一人前の仕事をこなせないよね」と。

 

しかし成果主義を正しく捉えるならば、「期間ではなく、時間当たりの成果」で捉えるべきでしょう。もしかしたら時短勤務の制約の中で働いている人の生産性が職場で最も高いかもしれない、とは言いすぎだろうか。

もうぼんやりと長時間残業を許している時代ではない。そんな気がします。

 

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そうだ、私が「ジョカツ」というキーワードに違和感をもっていた正体とは、どこか男性が自分事にならない表現だからだ。頭に女性の〜と付けた途端、大事だと思いながらも、自分事ではなくなる。しかし繰り返すが、根っこは女性だけの問題ではない。企業の中でいえば、はやり上司の本質的な理解や長期視点でのサポートが肝心なのだ。

 

男性も自分ごとに引き寄せて考えたくなる、そんな切り口はないだろうか…

そうだ。

 

 

「介護」だ。

 

 

これからの日本の大テーマは「超・少子高齢化」。

つまり「育児」と並んで、「介護」もしなければならない。まして介護となれば若い女性社員よりも現在管理職をしている男性社員の方が身近であり、差し迫った現実だ。

 

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調べてみるとこんな試算があるようです。自動車メーカー大手のT社。

現在68,000人いる社員が、5年後に抱える親の介護の数は14,000人。

つまり5分の1の社員が介護をするようになる。これは年々増えていく見込みなのだ。

長時間働ける人は少数派になり、何らかの時間制約の中で多くの人は仕事をしなくてはならなくなる。もうすぐ。

 

ダイバーシティーというと、「女性」というイメージが強いが、介護を抱える男性もダイバーシティ人材なのだ。その介護とは、いつ突然始まるかわからないし、いつ終わるのかが見えないもの。明日は我が身。誰もが当事者なのだ。

 

私自身、現在愛する妻と一緒に幼い子どもを3人育てながら、団塊世代ど真ん中の父親が突然入院したりする現実の中で働いており、会社の中でただただ一生懸命働けていた時なんて、社会のことなんも分かっていなかったな〜と今になって身にしみて感じることがある。

 

 

女性の「結婚・出産・育児」だけではなく、男性も「介護」というキーワードから一度働き方を考えてみませんか。


これから「女性活躍」の施策が始まる企業が多いことでしょう。男女共に自分事に引き寄せてこれからの働き方を一緒に考えていける施策になっていくといいですね。

繰り返します。

これは女性の課題、ではなく私たちみんなの課題なのだから。