KOMA NOTE

”軽やかにシンプルに生きていく”考え方や実践をフリーランスの人材育成クリエイターがつづります。

新しい日々の始まりへ。

節目の今日、本棚の奥から取り出した1冊の本。

 

フリーエージェント社会の到来」。

フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるか

著者はダニエル・ピンク氏。かつてアル・ゴア副大統領のスピーチライターを務めていた方です。

彼のいうフリーエージェントとは「インターネットを使って自宅で1人で働き、組織の庇護を受けることなく自分の知恵だけを頼りに、独立していると同時に社会とつながっているビジネスをつくり上げた」人々のこと。

1980年代当時、アメリカではすでに3300万人のフリーエージェントがいて、その割合は労働人口の4人に1人。かなり当たり前の存在となっていたようです。

 

働き盛りのお父さんが会社に行かずいつも家にいて、カジュアルな服装でパソコンを操作して仕事をしている。そのお父さんたちは、子供をはじめ、家族との時間をとても大切にし、かなり自由な時間の使い方をしているが、稼ぐものはしっかりと稼いで安定した生活基盤を作り出している。

こうした「家にいるお父さん」「家族を大事にするお父さん」がアメリカのフリーエージェントを象徴する姿。そうやって場所や時間に縛られずに自分の意思で自由に働くワークスタイルが、アメリカ社会では「クール」と受け止められている。すでにフリーエージェントという働き方が時代をリードするスタイルとして定着している。

 

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これ、ナント今から30年も前の、アメリカの80年〜90年代の状況です。

 

 この本が日本で出版されたのは、2002年。当時の僕は30歳。前職の企業に転職したタイミングで、独立などみじんも考えていなかった。

その時期になぜか本著を手にしていたのです。しかしその当時は、フリーエージェントプロ野球選手か?ぐらいの認識しかなく、当時の一般社会では非現実的な話であり、日本でそんな状況は生まれないだろうと感じていたものです。

つまり内容はファンタジーだったわけで、本棚の補欠棚にずっとしまわれていたのです。でも売らずに置いていたのは何か引っかかるものがあったのでしょう…

 

時は経ちそれからおよそ10年・・・・

 

「会社のために働く」「会社に雇われて働く」という常識が崩れ始めた出来事

2011年3月11日の東日本大震災

僕にとって「働く」ことの意味が大きく変わる出来事だった。僕は18歳まで岩手で生まれ育った。子供の頃に毎年家族旅行した海水浴場や旅館、部活の練習試合で行った高校がなすすべもなく大波に押し流されて無になった。それまでみんなが一生懸命守ってきた家や財産、コツコツ築き上げてきた会社の地位やポジションも、すべてがあっという間に。郷土のあの映像を目の当たりにしたとき、衝撃と共に、自らの残りの命、残された命の活かし方を真剣に考え始めた。何か胸のあたりにある良心という名のボタンをバシバシ押されるような感覚。「もっと他にやるべき大切なことがあるのではないか」という思いがムクムクと膨らんできたのです。

 

ちょうど第一子が誕生した年でもありました。我が子を抱きながら、

「自分はいったい何を守るために働いているんだろう」

「本当はもっとやるべきことがあるんじゃないだろうか」

「ならば、自分には何ができるのか」

そんな自問自答を黙々とする日々が1年ぐらい続きました。

この問い、今でも繰り返している人も中にはいるかもしれません。

 

そして、僕は一番大事な守るべき家族と一緒に暮らしながら、世の中の”企業教育をもっと簡単に”していく下支えをしようと、4年前の今日、大阪で独立という道を歩き始めました。まさに僕にとって非常識だったフリーエージェント社会が、僕の人生に到来してきたわけです。

 

 

感謝は返謝をしてこそ完成する

今日から気持ち新たに5年目が始まります。特に何か新しいことを始めるつもりはありません。

平凡ですが、自分の原点と周囲の人たちへの感謝を忘れずに、いつもたった一人を下支えする存在として、コツコツ精進してまいりたいと思います。

  

2016年も下半期に入ります。世の中は不安定で予期しない変化も多々あるのでしょう。

しかしどんな時代だろうが、僕たちは共に地に足をつけて働き、新しい日々をたくましく生きていきましょう。

もちろん笑顔を忘れずに。

 

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家族で水遊びをしました。

都会のど真ん中にもこんなオアシスがあるのですね〜