わかっているつもり?
イギリス国民投票でEU離脱派が勝利したのち、英国民がグーグルで検索していたことに失笑してしまいました。
「”EUって何?”が離脱決定後のイギリスでEUについての質問の検索2位に」
離脱決定後のイギリスでのEUに関する質問トップ5
1 EU離脱が意味することは?
2 EUって何?
3 EUに入っている国は?
4 EUを離脱すると何が起きる?
5 EUには何カ国ある?
おいおい、先に調べておこうよ、、、笑。
離脱派勝利のニュース映像で、大ジョッキのビールで陽気に乾杯していたおじさんたちを見てどこか僕は違和感がありました。ほんとうにわかっているのだろうか、この赤ら顔の紳士たちは、と。報道によると、今英国では「EUロス」なる現象が起こり始めているそうで、早くも再度投票しようという署名が350万ほど集まっているとのこと。なんのこっちゃ。
もちろん多くの方は自分の頭で冷静に考えて投票したのでしょう。しかし一方で国民投票というのはノリというか、空気というか「よくわかんねぇから、こっち」ぐらいのポップでライトな感じで投票した人たちも多かったのではないか、そう思います。
僕が住む大阪で去年にあった「大阪都構想」の住民投票の時とどこか同じ匂いを感じます。(論理ではなく、フワッとした雰囲気が民の選択を誘導してしまう)
しかし、これが投票というものの現実なのでしょうね。今後、国民の代わりである政治家の存在意義や役割がより問われることになっていくのだと思います。
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「わかったつもり社会」の今
先の出来事を自分ごとに引きつけて考えてみた際に浮かんだキーワードです。
僕たちの仕事に置き換えても、「わかった”つもり”」でいること、私も含めて結構あります。玉石混合のネット情報、著名な誰かが言っていたから、というだけで、自分の判断の根拠にしてしまうのは危険であり、それは思考停止ということに他ならないと思います。
例えば、経営を学ぶなら「ドラッガー」は欠かせない。その際ドラッガーの解説本を読んでもドラッガーを理解することはできないのです。読むならドラッガー本人の著作を読んだ方がわかりやすいし、本質に触れることができます。原典にあたることが大事だと、かつて在籍していたコンサルティング会社では学びました。
元に自分で当たること。
今も僕は、できるだけ自分の足で一次情報にあたることを大切にしています。自分の目で事実を見る、耳で聞く、相手と話す、という基本行動。
”つもりの自分”になっていないか、いつも自問自答する毎日です。
来月は我が国で参院選があります。18歳から投票できる国政初の選挙。ちなみに参院選挙の投票ルールって知ってます?(以外と知らない)。政党を書くとどうなり、個人名を書くとどうなるのか、ルールがよくわからないのになんとなく投票はできてしまうのです。
ネットや人の言うことに安易に惑わされない。自分で元に当たり情報収集と判断をするというスタンスがより大事な世の中だと感じる今日この頃です。
今日も笑顔を忘れずに、自分のアタマで考えましょう。
自戒を込めて。
再読中。こういった古典は音読するといいですよ。