KOMA NOTE

”軽やかにシンプルに生きていく”考え方や実践をフリーランスの人材育成クリエイターがつづります。

反省ツール

「考えてみる」

大久保寛司 著/ 文屋)

 

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ほぼ毎日、ページをめくります。

人としてのあり方や生き方を優しく深い言葉で伝えてくれます。

いわば、僕にとって最高の反省ツールです。

 

ふだん本を読まないあなたにもスッと入ってくる内容が多いでしょう。

ちなみに本書のP119「心のとびら」は今のあなたに最高のヒントになるはずです。

ご参考までに。

 

※本書はもちろんアマゾンから購入できますが、よかったら「文屋」というHPものぞいてみて下さいね。素敵な本をたくさん出している長野県にある出版社です。

www.e-denen.net

風通し、いいですか?

組織力を決めているのは、個々人の力量もさることながら、一番大事なのは社長も含む、組織のコミュニケーション力である。近頃、「働き方改革」の潮流から生産性向上のテーマで相談を受けるようになってきた。僕が行うコンサルテーションではまず組織のコミュニケーション状態を聞かせていただく。こんな感じだ。

 

僕:「どなたか御社で一番新人の方とお話ししたいのですが・・・1分ほどよろしいでしょうか?あ、事務をされているAさんですね。1つだけ質問させてください。」

Aさん:「・・・はい、なんでしょうか?」

僕:「御社の社長は、将来この会社をどんなふうにしたいのでしょう?

Aさん:「さぁ、わかりませ〜ん」終了。

 

この組織の風通しの状態はいわずもがな。例えばこの状態で研修や制度の改革、システム導入を図ったところで、残念ながら成果はあまり期待できないだろう。生産性向上を図るには、ベースとして、人と人との関係性(コミュニケーション状態)を良くしていくことが大切だ。なぜならどんな仕事でも一人で完結する仕事はないから。あなたの会社もチームプレイでやっているはず。ちなみにこの会話になる組織のトップは、大抵こう言う。「何度も繰り返し伝えているんだけどなぁ〜」と。

 

コミュニケーションといっても、ただ話せばいいわけでない。僕なりの7つのポイントを示してみたい。

 

1 何を言ったかではなく、相手に何が伝わったか(要確認すべし!)

2 言葉の定義を合わせよう(曖昧コトバは会社内にたくさんある!)

3 情報共有の前に、実現しようとする価値を共有しよう(価値にフォーカス!)

4 わかったふり厳禁(つもり症候群、かなり多いっす!)

5 事実と解釈を分けて話そう(事実!事実!事実!

6 上司こそ部下にホウレンソウしよう(さすれば部下もやりやすくなる!)

7 ざっくばらんな雑談を推奨(歩き話、立ち話、連れションなど最適!)

 

組織のコミュニケーションとは、人の体で言えば「血液」にあたる。血液はドロドロだと病気になる。サラサラなのが健康につながる。組織も同様だ。

生産性向上の手段をアレコレ考える際にまずは、「ウチの組織って今、風通しいいのかな?」とリーダーは問うてみるべし。”どこかで血栓がないだろうか?”(大抵ある)誰が悪い、ではなく、「誰と誰の間」か、「どの部署とどの部署との間」か、そういった関係視点で風通しの様子を見てみよう。間に目を向けるのだ。

コミュニケーション力の向上こそが、生産性向上の基本であり、実は即効性もある。

この夏、「風通しサラサラ改革」ってどうですか?

 

 

 

日野原先生。

日野原先生がなくなられた。105歳であられた。生涯現役の方。習慣病という言葉の提唱者でもある。たくさんの功績、著作を残した。直接の面識はないが、僕にとって師のひとりである。それは10年以上前に手にとった1冊の本がきっかけ。東京から転勤で大阪にやってきて、仕事も空回り、不器用で知人友人もいない停滞期だった。

生きかた上手

生きかた上手

 

 この先の不安ばかりだった僕に、この柔和なおじいさんは優しく語りかけてくれた。

「自分のためではなく、人のために生きようとするとき、あなたはもう孤独ではないのだよ。」(たしかそんな言葉だったと思う)

夏も終わりかけの頃だった。僕は心斎橋にあるドトールで、ひとり読みながら涙がこみ上げてきた。赤ペンをもつ手が震えるほど勇気をいただいた。難しいことではなく、平易で優しい言葉こそ胸に響く。こんな優しい言葉を紡げる人間になりたいと思った。その後、他の著作もフォローし、幾度となく僕は先生のシンプルで温かい文章を通じて励まされたことを思い出す。

 

本当に支えられました。ありがとうございました。心からご冥福をお祈りいたします。

もしよかったらあなたも今度立ち読みしてみてください。きっと温かな勇気が湧いてくるはずです。

すでにあなたは素晴らしい。

先月、第1期生のプロジェクトが終了した。某業界NO1企業でのプロジェクト。テーマは「女性活躍推進」。最終的には参加者からも経営陣からも大好評で終えることができた。最終日、プロジェクト打ち上げの懇親会を僕は早々に切り上げ、飛び乗った新幹線の中でやりきった充実感とホッとした安心感でシートに沈み込んでいた。危うく新大阪を通り過ぎるところだった。

 

このプロジェクトで感じたことが3つある。

①「女性活躍推進」という言葉

女性からまったく共感をされないこのワードは次回から止めよう。未だに「女性活用」が・・と堂々と言ってのける地位高めのおじさんもいる。センスが残念。言葉が世界を変える。早々に新たな言葉を生み出したい。

 

②「男性活躍推進」のススメ

今回、全国の店舗から第1期生という形で選抜された女性社員が対象だった。しかし同時にその上司(すべて男性)にもプロジェクトに参加して頂いた。正直に言おう。いやご本人たちには申し上げたが、上司のあなたがもっと成長しよう。でなければ部下は活躍も成長もしない。そして、上司が仕事を楽しめないと、部下は仕事を楽しめないのだ。

 

③すでにあなたは素晴らしい

今回プロジェクトに参加された42名の女性の皆様は、個々にいろんな事情を抱え、いろんな希望を持ち、毎日を懸命に生きている人たちだった。一人一人のお話しを聞けば聞くほど感じた。「あなたは、すでに活躍している人たちなのだ」と。そして、素晴らしいアイデアを持っていたり、日々たくさんのことに気づいている。それらは顧客の喜びや売り上げにも関わってくることだ。今までは誰も聞いてくれず、不満になって終わっていたようだ。その不満を出番に変えられないだろうか、僕はそんな思いで今回のプロジェクトを組み立てていった。あなたの景色は変わっただろうか。

 

すでに活躍をしていた、すでに素晴らしかったあなた。そのあなたは、これから何を大切に仕事をしていきますか?なにをやめて、なにをはじめてみたいですか?どのような生き方をしていきたいでしょうか?

会社に期待をすると、どうしても僕たちは不満になりやすい。不満はいずれ不安になる。そうではなくて、出番として捉え直してみたい。多少なりともワクワクするはず。不満にするか、出番にするか。その解釈はいつだって自分が決められる。

 

あなたに必要なのは、ほんの少しの勇気だけ。あなたのアイデアや行動が周囲を助けます。大丈夫、あなたはすでに素晴らしいのだから。

それでええねん。

迷ったり、悩んだりした時、いつも僕の頭の中にはこの名曲が鳴り出すのです。

子育ても、しごともまた然り。

 


ウルフルズ - ええねん ROCK IN JAPAN FES.2007 2/2


ええねん



たぶん今を生きる僕らの「正解」というものは、子どもたちが大人になった時には、、、

 

おそらく大抵はズレちゃっているのだと思う。だから、たった一つの正解を必死になって探す必要はないし、その価値観にしがみつかなくてもいい。

正しいか、よりも楽しいか。共に笑い合うことを大切にしたらどうだろう。

そのスイッチが、「それでええねん」。

 

そういえば、かのバカボンも言ってましたね。

 

「それでいいのだ!」と。

 

お金の正体。

僕には独立してから続けている1つの習慣がある。それは、毎月月末の夕食時、子供たちのいる前で、お金の入った封筒を妻に手渡すというささやかな儀式。そして夕食を頂きながら、すこ〜しだけお金のはなしを子供たちとする。

・お金ってどんなもの?

・どうやってお金をもらうのか?

・お金はどうやって使うのか?

・いったい我が家にお金はいくらあるのか?(今は言わないけど)

そんなことを。

 

なぜ、いまどき手渡しという昭和的で、面倒くさいことを始めたのか。パパありがとう!と言われ、自尊心を満たしたいというのもあるが、それ以上に「ある原体験」に理由がある。

それは僕が独立したての8月の暑い月末。ある仕事をご祝儀的に頂き、報酬として5万円を頂いた。記念として今までロクにしたこともない預金通帳への記帳をしようと、自転車で駅前の銀行に向かった。月末のATMは長蛇の列。しばし並んでようやくATMの前で記帳を始めた瞬間に事件は起こる。

 

僕は記帳される音を聞きながら、涙ぐんでしまったのだ。その音はわずか”ジッ”という一瞬だった。そりゃそうだ。たった1件だけだから。月末のATMで引き出した5万円を握りしめ、通帳を見つめながら涙する38歳のおっさん(当時)。

 

ある仕事を頼まれ、一生懸命期待に応え、ありがとう、という感謝のカタチとしてお金を頂く。純粋にうれしかったのだ。こんな当たり前で大切なことを、僕は分かったつもりでいた。しかしどこかに忘れていたのだ。ジッという音の中に、自分の手で稼げた実感やお客様の役に立てた嬉しさや感謝の気持ちが詰まっていた。

 

上場企業でそこそこのお給料を頂いていた時には僕になかった「お金」の見え方。月末になると当たり前のように振り込まれ、引き出して使う。もっと給料増えないかなと思ったり、今月末はピンチ!もっと上司の評価を得るには・・などとありふれた日常にあった「お金」のほんとうの正体に気づけた瞬間だった。

 

今はありがたいことに記帳の音は当時より長くなった。そしてジジジッという音は今でも僕をきほんに立ち返らせてくれる。だから毎月必ず記帳している。そして、僕の原体験を子供たちとシェアし続けたいと思っている。

 

会社の売り上げが伸びない、営業成績が伸びない、給料が安いといった不満や悩み。もし僕だったらこんなシンプルなアドバイスをしてみたい。

「一度お給料をすべて引き出して、自分の手に持ってジーッと見つめてみよう。」そして自分の頭で考えてみよう、このお金たちの正体というものを。そこにしごとの大切なきほん、結果を変えるための行動のヒントが透けて見えてくるはずだから。

 

*****

今月もお疲れ様でした。今日は月末、我が家ではお金の話しをすこしだけする日です。あなたの話題ももしかしたら出るかもしれません。感謝しています。

 

 

 

つながる力。

(たぶん、あなたはこのブログの存在なんて知らないと思うけど)

「つながりましょう」。僕がもっとも伝えたかったのは、この一言だ。

いま世の中は、みんなの価値観もバラバラで、すぐ変化していくし、ますます複雑さを増していく。だから、仕事においてもくらしにおいても、困ったことの解決や何かを新しく始めたい時に、自分ひとりだけで解決できることは極めて少ないはず。1つの正解があればいいけど、ないでしょ?

 

例えば、僕がいま直面している子育てにだって、1つの正解なんてない。だから妻と話し合って、正解ではなく、納得できる解を紡ぎだそうと日々努力している。不断のブレストです。

 

どんどん、人とつながろう。必要なのは、つながる際のちょっとした声かけとアホな答えを言える勇気だけ(笑)。最善策はたぶん、となりの人がもっている。脳と脳がつながると、一気にアイデアの数が増えたり、ひとりじゃ絶対に思いつかない視点が目の前に現れたよね。スパイラル状に楽しくなっていく、あの感覚です。

 

忘れがちだけど、あなたも僕も決してひとりじゃないのです。そして、”生きた答え”はあなたやチームの仲間がたくさんもっていることを忘れないでね。

 

今週はみなさんの素敵な笑顔とパワフルさにたくさん元気を頂きました。来月にまたお会いできるのを、心から楽しみにしています。